おせち料理の意味 黒豆編
おせちの意味シリーズも第6弾を迎えてしまいました。
今回のお題は黒豆です。
黒豆の有名な産地
黒豆の有名な産地といえば、かまぼこ編で最後の晩餐がかまぼこだったという逸話を紹介した織田信長の家臣で最終的には謀反を起こした明智光秀の領地だった丹波ですよね。
この地方で黒豆が生産されはじめたのは江戸時代で今では「丹波黒」という品種がブランドとなっています。
他にも京都や岡山、長野、群馬などでブランド化された品種が数多くあります。
お正月に食べる黒豆は?
おせちに入ってる黒豆の煮豆の製法が確立されたのは江戸時代まで遡ります。
江戸時代に現在は日雇い労働者の滞在する通称ドヤ街として有名な山谷地域にあった料亭の八百善がお正月料理として考案したのがきっかけといわれています。
この八尾前は現在も形を変えて続いており、割烹家八百善 株式会社として、おせちも作っていますので、江戸時代から続く老舗のおせちの味を楽しみたいという方は利用されてみてはいかがでしょうか。

By: Shunichi kouroki
黒豆の意味
おせち料理における黒豆の意味は大別して2種類になります。
まず1つ目は豆(豆)という名前からきているもので、「まめ(勤勉)に働き、まめ(健康)に暮らせること」という意味があります。
日本人は世界でも働き者な人種だと言われていますが、お正月の料理にも勤勉に働くことを美徳とする文化があるんですね。
そして、もう1つは黒豆の黒というものにちなんだものです。
黒い色は欧米では黒猫は不吉だという迷信があるようにあまりいいイメージがないのですが、日本では逆で黒は魔除けの効果があるとされています。
欧米では黒猫を殺すという文化が19世紀まであったのですが、日本では幸運、商売繁盛の象徴とされており、新選組の沖田総司は自らが結核に侵されたときに黒猫を飼っていると結核が治るという迷信を信じて黒猫を飼っていたようです。
当時は不治の病とされていた結核ですから、気持ちも分からなくはないですよね。