おせち料理の意味 伊達巻編
おせち料理って、結構外国人の方で興味を持って頂ける方が多いんですよね。
というわけで、本業である通訳の際におせち料理の意味をちゃんと伝えてあげたいという事でお勉強をしてきたので、シリーズものとして紹介していきたいと思います。
記念すべき第1回目は伊達巻について紹介していきますね。
伊達巻と伊達政宗
伊達巻っていう名前を聞くと、戦国時代の有名な武将である伊達政宗を連想される方も多いのではないでしょうか。
私も伊達政宗は奇抜な人ってイメージだったので伊達政宗が考案した料理なのかなと最初は思っていました。
しかし、伊達政宗に関する記録を読んでも伊達政宗が食べたという話は残っていませんでした。
というわけで、諸説ある中で伊達政宗が好物だったというのがありますが、由来というわけではなさそうです。
じゃあ、伊達巻の語源は?
伊達とはどういう意味?
伊達とはもちろん名字の1つであるわけですが、広辞苑で伊達という意味を調べてみるとこういう意味があるそうです。
1 意気や侠気(きょうき)をひけらかすこと。また、そのさま。
2 人目を引くはでな服装や振る舞いをすること。見えを張ること。また、そのさま。
3 好みがしゃれていること。考え方がさばけていること。また、そのさま。粋(いき)。
伊達巻の由来
伊達巻は上記の意味の2番である派手というのが語源となっている説が有力だそうです。
実際に、伊達巻といえば地方によっての差異はあると思いますが、白身のお魚やエビの擂り身が入っており普通の卵焼きと比べると見た目にも中身的にもゴージャスですよね。
お正月に食べる特別な卵焼きって感じでしょうか。
西洋由来?
この伊達巻ですが、長崎ではカステラ蒲鉾という名前で呼ばれているそうです。
実際にカステラと製法が似ていることや、ポルトガルのケーキであるTorta de laranja(トルタ・デ・ラランジャ)というケーキに形状が酷似しているということから西洋文化の影響を受けたといわれてもいます。
Torta de laranja(トルタ・デ・ラランジャ)
伊達巻
確かに2枚の写真をこうやって比較してみると形状は似ていますよね。
おせち料理に入っている卵料理とは知らずに見た外人さんはこれをオシャレな形をしたカステラがどうして日本のお正月料理に入ってるの?って勘違いをしていましたが、比較してみると頷けますね。