ハーフとダブル 違いは何? 混血の立場からの解説
今、フランスから従兄弟が遊びに来ているんですが、日本だとハーフですか?とか聞かれるんだけど、どういうこと?って話題が出たので、混血の立場から解説をしていきたいと思います。
ハーフとかダブルと呼ばれて、嫌な思いをする人もいるって事を知ってもらえたら嬉しいです。
ハーフとダブルって?
昔はハーフって言葉しか使われていなかったんですが、ここ最近ダブルって言い方もするようになりました。
どういう人たちに使われているかっていうと、日本人と外国人の間に生まれた人について、使われています。
なんで、ダブルって言われ始めたの?
元々はハーフの子とかそういう風に言われていましたが、コレ差別じゃない?っていうような意見が出てきて、ルーツが2つあるんだからダブルにしちゃおう!ということでダブルっていう呼び方が出てきました。
ハーフがどうして差別と感じられていたかというと、直訳通りの半分という意味だから…
これで差別だというのもどうかと思うんですが、ダブルも2倍という意味から、こんな理由で逆差別とされています。
実際には一つの文化のもとに育った人や、2つ以上のルーツを持つ人に当たらない表現である
基本的には呼ばれる側がどう感じるかが大事だとは思うんですが、こういう人権的な話は難しいって感じちゃいますよね。
ちなみに私は母親が日本とフランスの半分ずつ、父親が日本なので、日本ではクォーターって呼ばれたりする存在です。
なので、ハーフが半分で差別というなら、クォーターは1/4ってことでもっと差別だろ~!って主張してもいいんですが、あまり気にしていなかったりします。
呼び方よりも差別だと思う事
肌の色による差別
私は白人の血が1/4なので、モデルさんなどでも多いように若干色白という感じで、どちらかというと差別というよりは羨望といった感じで見られる事が多いです。
でも、東南アジア系や黒人のハーフの子では肌の色などがどうしても周りの日本人の子と違うので、いじめられたりしたっていう経験がある子が結構います。
これは日本人の中に白人に対してよりも、黒人や東南アジアの人達に対して偏見的な見方をする人たちがいるっていう事が原因ではないでしょうか。
島国だから、文化的背景で仕方ないって部分もあるのかもしれませんが、こういう部分では遅れているのかなと感じる事が多いです。
外国語が喋れて当たり前
我家では子供のときからトリリンガル教育をされたきたおかげで2人の姉も3か国語以上を話すことが出来ますが、家庭環境によっては日本語しか話せないという例もあったりします。
それにも関わらず、一部の心無い人から外人(ハーフ顔だから)なのに外国語喋れないの?なんて言葉を言われて傷ついたっていう子もいたりします。
外国での差別
外国(欧米圏)でも混血に対しての差別は結構あります。
日本では日本人と外国人の間に生まれた子供なら肌の色に関係なく、全てハーフまたはダブルですが、以下のように細かく分かれています。
- ユーラシアン:日本(アジア)人と欧米系白人の混血
- ムラート:欧米系白人とアフリカ系黒人の混血
- メスティーソ:欧米系白人(特にスペイン人)とインディオとの混血
- サンボ:黒人とインディオの混血
特にムラートは馬とロバを掛け合わせた品種であるラバが語源といわれており、差別要素が強いです。
従兄弟の話に戻って
従兄弟は私と逆で白人の血が3/4、日本人が1/4という血筋です。
かつ日本語も話せるので、日本で買い物をしたりすると『ハーフですか?』とか『外国の方なのに日本語お上手ですね。』なんてことを言われるようです。(後者は半分はあってますけれど)
でも、フランスでは黒人だったりイスラム系じゃないから差別された事は特にないようです。
イスラム国や先日パリであった新聞社襲撃などの影響もあって、イスラム系住民に対する差別の方が激しいようです。
まとめ
呼び方は本当に呼ばれる方の気持ちひとつだと思います。
ニックネームをつけられて、それが本人がイヤなものならイジメになりますし、本人が好むものならば呼ばれると嬉しいという感覚と思ってもらえればいいと思います。
ハーフとかダブル、クォーターなんだよね?みたいな話をしたときに相手が嫌そうな素振りを見せたら、やめてあげるようにしてください。